シアター風姿花伝 演劇に、はぐくむ場を。

シアター風姿花伝 演劇に、はぐくむ場を。

「the space - 演技訓練フェスティバル:イギリス篇」

シアター風姿花伝では「演劇に、はぐくむ場を」というコンセプトでこれまで様々なワークショップを開催してきました。
そして2024年6月、イギリスの演劇学校にて指導方法を修得された講師陣をお招きして「the space - 演技訓練フェスティバル:イギリス篇」と題して、演技を磨く複数のワークショップを開催することになりました。
講師をお願いした三名のワークは私自身も受けた経験があり、その指導力を大変信頼している方々です。
俳優修業は終わりのない道のりであると思います。ご自身の表現をブラッシュアップされたい方や、これから俳優を目指そうという方、また、演出家の方にも、きっと有意義な経験ができる時間になることと思います。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。

シアター風姿花伝 支配人 那須佐代子

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【ヴォイスとアレクサンダーテクニーク】

講師:池内美奈子&桜典子

アレクサンダーテクニークで整えた上で、発声と発語の基礎トレーニングを行います。
身体と発声に必要なウォームアップを行った後、台詞に取り掛かるための様々な道具を渡していきます。
機械的に台詞を覚えるのではなく、粒子の細かい向き合い方、呼吸と発語、思考が一致するワークに取り組みます。
アレクサンダーテクニークとヴォイスを一緒に行うことにより、より有機的に自分の中から湧いてくる声と出遭うことになるでしょう。


         
日程/時間 202461日(土)、62日(日) 14時〜18時
応募資格 身体と声に真剣に向き合いたい俳優
会場 シアター風姿花伝(劇場)
参加費 ¥25,300(税込)
定員 16名 ※お申込みはご入金確認後に確定となります。
応募期間 募集終了
応募方法募集終了
その他自分が取り組みたいモノローグ(独白)を持ってきてください。
お問い合わせ先 シアター風姿花伝(担当:林)
TEL 03-3954-3355
MAIL fuusikaden.ws2024@gmail.com




【アレクサンダーテクニーク】

 講師:桜典子

想像力や表現を邪魔している「悪い癖」を取り除き、自分を上手に使って最高のパフォーマンスを引き出すF.M.アレクサンダーのテクニーク。
欧米の芸術家はトレーニングの基盤として「アレクサンダーテクニーク」を学び、パフォーマンスに活用しています。
例えば音楽家は演奏をする前に「楽器の調律」をします。役者にとっての楽器はみなさんそのもの。パフォーマンスやリハーサル前にまず本来の自分とつながり、それから登場人物に調律することで、戯曲の中で自由に想像力を羽ばたかせ生きていくことができます。
そしてパフォーマンスが終わった後には、芝居の登場人物から役者・自分へ戻り、次回の作品のためにしっかりメンテナンスをし、エネルギーチャージしていきましょう。
プレッシャーの中でも最高のパフォーマンスができるよう、是非アレクサンダーテクニークを学んで活用していってください。

今回3つのコースから選べます。
*表現者の準備:プレッシャーの中でも地に足をつけ最高のパフォーマンスができる為の準備
*クールダウン:役から自分へ戻りメンテナンスをし、次のパフォーマンスへのエネルギーチャージ
*スペシャルクラス:少人数のグループセッションと個人セッションを組み合わせた特別コース


        
日程/時間 *表現者の準備クラス:202461日(土)10時〜13時
*クールダウンクラス:202462日(日)19時〜21時
*スペシャルクラス
・グループセッション:202464日(火)10時〜16時
・個人セッション:202464日(火)16時30分〜18時05分・6月5日 (水)10時~18時40分 のうち1人45分
応募資格 心と身体を自由に表現的に使っていきたい俳優
会場 シアター風姿花伝(劇場)
参加費*表現者の準備クラス:¥6,050(税込)
*クールダウンクラス:¥4,510(税込)
*スペシャルクラス:¥20,900(税込) 
定員*表現者の準備クラス:20名
*クールダウンクラス:20名
*スペシャルクラス:12名
※お申込みはご入金確認後に確定となります。
応募期間*表現者の準備クラス:定員になり次第締切
*クールダウンクラス:定員になり次第締切
*スペシャルクラス:定員になり次第締切
応募方法下記フォームよりご応募ください。
https://forms.gle/AK8Ff1QhHrXofUNLA
お問い合わせ先 シアター風姿花伝(担当:林)
TEL 03-3954-3355
MAIL fuusikaden.ws2024@gmail.com




【「あなたにとって HOME とは?」ワークインプログレス】

 講師:池内美奈子& Life Waves プロジェクト

インタビューを通して人物やドラマを立ち上げる、オーラル・ヒストリー演劇を創作しています。
コロナ禍の「STAY HOME」を通して、私たちのHOMEの概念の変遷と多様さを昨年からみてきました。
経過発表であるワークインプログレスではLife Waves プロジェクトの俳優によるリーディングを行いますので、参加者にはそれを観て頂き、小グループでの話し合いや、小さなゲーム等を行いたいと思っています。
そして今回は、これまでの稽古で探求のために使ったいくつかのエクササイズを体験して頂く会も別に設けました。
市井の人々の声をもとに作品を立ち上げていく、その途中経過を一緒に味わい、私たちにとってHOMEとは何かを考えて頂けたら幸いです。


*エクササイズ体験会
         
日程/時間2024年6月8日(土)16時~17時45分
応募資格 このプロジェクトに興味があり、創作プロセスを丁寧に体感したい方
会場 シアター風姿花伝(劇場)
参加費¥4,180(税込)
定員14名程度 ※お申込みはご入金確認後に確定となります。
応募期間 定員になり次第締切
応募方法下記フォームよりご応募ください。
https://forms.gle/AK8Ff1QhHrXofUNLA
お問い合わせ先 シアター風姿花伝(担当:林)
TEL 03-3954-3355
MAIL fuusikaden.ws2024@gmail.com


*ワークインプログレス
           
日程/時間2024年6月16日(日)15時~17時
会場 シアター風姿花伝(劇場)
応募資格 このプロジェクトに興味があり、創作プロセスの場に立ち合いたい方
参加費¥2,200(税込)※エクササイズ体験会参加者は¥1,100円
定員30名程度 
応募期間定員になり次第締切
予約方法下記フォームよりご予約ください。
https://forms.gle/384ZkeyftZ7YB1Fs7
お問い合わせ先 シアター風姿花伝(担当:林)
TEL 03-3954-3355
MAIL fuusikaden.ws2024@gmail.com




【You-Ri Yamanaka アクティングワークショップ】

 講師:山中結莉

*イントロダクションクラス

俳優が役になっていくための手法に主眼を置き、「心・身体・声・言葉・想像力」がシンプルに真実に繋がることを目指して様々な角度からエクササイズを行います。
舞台の上で、カメラの前で、「本当にそう思ってそう言っている、そうしている」状態で居続けられるための訓練をします。
稽古やオーディションに行く前に、俳優が自分一人でできる準備の方法を体験します。

          
日程/時間 (A):2024617日(月)~19日(水) 11時〜14時
(B):2024621日(金)~23日(日) 11時〜14時
応募資格 プロの俳優
会場 シアター風姿花伝(劇場)
参加費¥18,700(税込)
定員各14名程度 ※お申込みはご入金確認後に確定となります。
応募期間(A):定員になり次第締切
(B):定員になり次第締切
応募方法下記フォームよりご応募ください。
https://forms.gle/AK8Ff1QhHrXofUNLA
その他自分が取り組みたいモノローグ(独白)を持ってきてください。
お問い合わせ先 シアター風姿花伝(担当:林)
TEL 03-3954-3355
MAIL fuusikaden.ws2024@gmail.com


*シーンスタディクラス

これまでに訓練したエクササイズをさらに深め、新たな手法も取り入れながら、戯曲のシーンを立ち上げる訓練をします。
シーンを演じる為に必要な様々な要素や相手役とどのようにして深く繋がって対話していくのか等を学びます。

           
日程/時間 2024617日(月)~23日(日) 15時〜19時 (20日は休み)
応募資格 プロの俳優。基本的には山中結莉と一緒にワークをしたことがある方。
会場 シアター風姿花伝(劇場)
参加費¥40,700円 (税込)
定員10名(選考あり) ※お申込みはご入金確認後に確定となります。
応募期間2024年6月5日 募集締切 
応募方法下記フォームよりご応募ください。
https://forms.gle/AK8Ff1QhHrXofUNLA
その他こちらで用意した戯曲を使います。
お問い合わせ先 シアター風姿花伝(担当:林)
TEL 03-3954-3355
MAIL fuusikaden.ws2024@gmail.com




【アクティヴ・アナリシスを使って稽古する】

 講師:池内美奈子

スタニスラフスキーが亡くなる前に、テーブル稽古の代わりに始めたアクティヴ・アナリシスという稽古方法の実践。
彼の言う"etude"(エチュード)を行うにはどういう準備が必要なのか?
まずは戯曲の中の「与えられた状況」を読みとること。
そして、仮説を立てて場面に挑むための言語を使う筋肉をつける。
基本に戻ることにより、我々が身に着けてきた「時間がないから速く結果を出そう」という強迫観念をデトックスします。
腑に落ちてない解釈に関しては正直に立ち止まり、言葉と身体を使って実践し、ドラマがどこにあるのか見つけるセンスを磨こう。
          
日程/時間 2024624日(月)、25日(火)、27日(木)、30日(日)の4日間
11時〜18時 (24日のみ17時迄、途中食事休憩あり)
応募資格 プロの俳優と演出家
会場 シアター風姿花伝(劇場)
参加費¥41,800円(税込)
定員10名(選考あり) ※お申込みはご入金確認後に確定となります。
応募期間2024年6月10日(月)募集締切
応募方法下記フォームよりご応募ください。
https://forms.gle/AK8Ff1QhHrXofUNLA
その他ハロルド・ピンターの『背信』を使います。
お問い合わせ先 シアター風姿花伝(担当:林)
TEL 03-3954-3355
MAIL fuusikaden.ws2024@gmail.com




【トークイベント】

イギリスにて演技訓練法を学んだ講師陣に、日本とイギリスの演技訓練法の違いや、より豊かな表現の開拓について、ざっくばらんにお話ししていただきます。

         
日程/時間 6月8日(土) 、29日(土) 19:00〜
登壇者 8日:池内美奈子・桜典子・那須佐代子
29日:池内美奈子・山中結莉・那須佐代子
会場 シアター風姿花伝(劇場)
参加費無料(要予約)
予約期間2024年4月27日(土)12時~ 開催日前日の23時59分 ※定員になり次第締切 
予約方法下記フォームよりご予約ください。
https://forms.gle/384ZkeyftZ7YB1Fs7
お問い合わせ先 シアター風姿花伝(担当:林)
TEL 03-3954-3355
MAIL fuusikaden.ws2024@gmail.com




【the space 複数クラス参加者特典・劇場開放】

複数のワークショップにご参加の方への特典として、劇場を開放し、稽古やディスカッションの場として自由にお使いいただける日を設けます。


    

【the space スケジュール】 
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~ハラスメント対策について~

恫喝、罵倒などの威圧的、暴力的な言動や、許可のない身体的接触は行いません。
あらゆる差別と暴力を容認せず、誰もが心身ともに安全で、安心できる環境づくりに努めます。


~感染症対策について~

体調不良、発熱、風邪等の症状がある方はご参加いただけませんので、ご了承ください。

    


【講師紹介:桜 典子】

名前 桜 典子 (さくらのりこ) 
プロフィール

俳優、アレクサンダーテクニーク教師(英国STAT認定)

1995年英国のRADA (Royal Academy of Dramatic Art) へワークショップ受講のため渡英。
その時よりRADAでアレクサンダーテクニークを習い始める。文化庁在外研修の奨学金で英国最古の演劇学校 LAMDA (London Academy of Music andDramatic Art) 演劇科卒業。
20年近く学んでいたアレクサンダーテクニークの教師になるための3年制フルタイムの学校(East Anglia Centre for Alexander Technique)にて教師資格を取得。
「解剖学・生理学・病理学」やアロマセラピーをはじめ数々のマッサージの資格も取得。
様々な症状の人が訪れる英国のsakura studioを拠点として、英国内では定期的にケンブリッジ大学やケンブリッジアクティングアカデミーなどでも指導。「ブルガリ」「ステラ・マッカートニー」など企業への指導も行なっている。
英国STAT(Society of the Teacher of Alexander Technique)教師として、日本や中国(上海戯劇学院、雲南芸術学校)にも定期的にアレクサンダーテクニーク指導に赴いている。
英国RADAでは共同演出、演出助手、俳優教育、その他多方面にわたり卒業後世界一流の俳優になるためのサポートを12年間努める。
英国在住。

挨拶 英国に住むようになって今年で27年目になります。
東京生まれの私が、北海道の富良野や演劇の街英国ウエストエンドを経由し、現在は英国の田舎でオーガニック野菜を育て太陽光を利用しながら、大自然の中にある自身のsakurastudioを拠点にさまざまな問題を抱える方々と日々向かい合っています。
日本の演劇界で格闘していた25歳の時に、心身のバランスを崩し遠く離れた札幌の病院で3ヶ月間ひとり寝たきりの入院生活を送りました。痛み止めの注射をうち舞台に復帰し、それでもこの先どうしたらいいんだろうという時に、たまたま英国での演劇クラスで「アレクサンダーテクニーク」と出会い人生が変わりました。心身のバランスをとり、自分を上手に使っていくことの大切さを学びました。
役者はタフな職業です。自分の人生だけでなく、役の人生を自分の心身を通して体験し表現していきます。
オーストラリア人であるアレクサンダーが海を渡り、英国で発展させたこのアレクサンダーテクニーク。今も脈々と英国の演劇教育で基盤として教えられるこのテクニークを、あなたの創造的な仕事の為に、そしてあなた自身にも是非役立てていってください。

桜 典子


 

参照リンク
LINE (さくら 身体と心のケア):https://lin.ee/EmWUyyt
Facebook:https://www.facebook.com/noriko.sakura
WEB:https://www.sakura.uk.com/



【講師紹介:山中結莉】

名前 山中結莉 (やまなかゆうり) 
プロフィール

俳優、ムーブメント・ディレクター、声優、演技/演劇教師

早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、ロンドン大学ロイヤルホロウェイ校演劇学部演出コースにて修士号を取得後、ロンドンにある英国最古の演劇学校LAMDA (LondonAcademy of Music and Dramatic Art) を卒業。フィリップ・ゴーリエにルコックを学ぶ。
25年以上に渡り、英国・ヨーロッパ・エジプト・日本等で活動。
イギリスではLAMDA (London Academy of Dramatic Art), Rose Bruford, ArtsEd, BADA(British American Drama Academy), East 15 Acting School, Fourth Monkey, ALRA (TheAcademy of Live and Recorded Arts), LDA (London Dramatic Academy) 等で教える。
日本では新国立劇場演劇研修所で「身体と演技」「役になるために : シーンスタディー」の講師を担当。また、上智大学、東洋大学でも教える。
俳優、声優としては、イギリス、ヨーロッパで舞台、映像の両方で幅広く活動。また、2022-2024年、ロンドンで公演の英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーによる ”My Neighbour Totoro” 「となりのトトロ」舞台版ではムーブメント・ディレクターを務めた。
トトロは2025年にはロンドンのウエストエンドにあるGillian Lynne Theatre ジリアン・リン劇場で公演が予定されており、引き続きムーブメント・ディレクターを務めることになっている。
ロンドン在住。

挨拶 演劇の力は果てしないと思います。
どの国でも、どの文化や社会でも、どんな状況になっても、物語を表現する「パフォーマンス」があり、人は何らかの形で自分を表現したり、物語を見たり聞きたかったりするのだと思います。
イギリスでは生活のあちこちに演劇が浸透しています。
劇場、野外、様々なサイトでのパフーマンスをはじめ、幼稚園の頃から演劇で遊んだり、学校では演劇のクラスもあります。また、マイノリティー、難民、心身ともに助けが必要な人に向けてのワークも盛んです。
ヘルスケアやビジネスにも幅広く使われています。
コロナの時期を経て、地球上の大勢の人の人生が変わり、自分にとって何が大切なのかを模索しながら未知の世界を手探りで進んでいる。そんな時に、演劇が、物語が、人の心を癒したり、生きる元気を与えてくれるのだと世界のいろいろな場所で実感しました。
ムーブメントディレクターとして関わらせて頂いている劇場版「となりのトトロ」では、イギリス演劇史上初めて、商業演劇の舞台で出演者が全員東アジア、東南アジア人という快挙を遂げています。こんな風に演劇の力で社会を少しずつ変えていくことも可能なのです。
シアター風姿花伝さんでは2017年からワークショップを行っていますが、少しずつ演技訓練の共通言語を持つ仲間が増えてきて、いつかは日本でも皆で物語を語れる日が来たらと願っています。
皆さんとぜひ探究の旅路を続けられたら嬉しいです。

山中結莉



 

参照リンク
WEB(更新中): http://www.you-ri.com/



【講師紹介:池内美奈子】

名前 池内美奈子 (いけうちみなこ) 
プロフィール

俳優指導者、演出、ヴォイス・コーチ

1990年青山学院大学文学部英米文学科卒業後、1991年まで英国ヨークシャーのARTTSInternational 校にて舞台と映像作品の演出を学ぶ。
帰国後は海外演劇作品招聘、企画、製作、翻訳・通訳を行う。主な翻訳作品は『ラパン・アジールに来たピカソ』(1997年、2000年)、『パパに乾杯』(1999年、2001年)。
2000年度文化庁芸術家在外研修員としてロンドンの Royal Central School of Speech andDrama のヴォイス・コースに学び、ヴォイス学修士(MAVS)取得。以後、新国立劇場演劇研修所や香港や韓国、またウェールズの Royal Welsh College of Music and Drama などの教育機関に招かれ、演劇やヴォイスを教える。
2005年の初年度より2020年3月まで新国立劇場演劇研修所ヘッドコーチをつとめる。
その後、『Navy Pier 埠頭にて』side-C(2021年)の翻訳・演出。『ハリー・ポッターと呪いの子』(2022年)、『レオポルトシュタット』(2022年)、『ミュージカル・マチルダ』(2023年)のヴォイス&スピーチ指導。2023年1月よりオーラル・ヒストリー演劇上演を目指す「あなたにとってHomeとは?」の探求に入る。

挨拶 最近ふと、子どもの頃に比べてあまりに世の中が変わっていることに思いを馳せ、私たちはその分かなりのストレスを溜め込んでいるのではないかと思いました(もちろん良い変化もたくさんあるのですが…)。
まず感じるのは、物事のスピードがものすごく速くなっていて、何もしていない時間が極端に少なくなっていること。
便利になったのは良いが、私たちは充ちたりているのでしょうか?一方で、ChatGPTのようなものが出来たので、「スピ―ディに分かりやすい結果を出す」ということはAIが担当してくれるから、人間はそれを目指しても必要とされない時代です。
そこにいくと私たち日本人は「みんな一緒の答えを出す」という教育をされてきたから、痛いですね。
でも、演劇という舞台芸術は圧倒的な他者と対峙して、どうやったら折り合いがつくのか、つかないのかを生きていくプロセス。様々な形の葛藤に直面して、様々な対応の仕方を生きるということをしてきました。つまり演劇に携わってきた私たちは、皆と一緒の解答を出すのではなく、観客に向けて良い「問いかけ」をし、考えを刺激するのが仕事。
今こそ必要とされている人材だと感じています。
今回の《演技訓練フェスティバル》が、「演劇とは何か?」や、演劇に携わる「私たちの役割は何か?」など大きな質問とゆっくり向き合い、演劇を創作する上での様々な道具の再確認をしたり、使ってなかった筋肉を使う良い機会になればと思っています。

池内美奈子



 

参照リンク
WEB: https://www.minahanae.com/

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